私が、言葉の使い方や表現力、ギターの使い方で尊敬している久保田さんのピエロ という曲の歌詞を引用します。
きみが愛すその思い出と同じくらいに
僕のことを愛して欲しい
彼は『言葉の魔術師』と呼ばれる事があって、使う言葉には背景を想像させるために使っているものが多いです。
『きみが愛すその思い出』は『それと同じくらいに僕のことを愛して欲しい』と続きます。
つまり、『愛する人の心の中には、忘れられない人やが別の愛する人がいる・いた』という前提が語られている事がわかります。
こういうところが、私が彼を尊敬する理由です。
現代文のような物を使うと、話法や書き方のような技術でごまかせてしまうので、歌の歌詞を持ってきました。
これを、主語述語の関係を意識しながら、つながる言葉で組み替えます。語尾は日本語に合わせて少し変えます。
きみが愛すその思い出と同じくらいに
僕のことを愛して欲しい
[1] きみに僕のことを愛してほしい。
[2]愛する思い出ぐらい愛してほしい。
[3]きみが愛する思い出。
[4]思い出くらい愛して。
1番多く出現するのは『愛して』という欲求です。
この愛しての対象は『きみ』です。
動作主としての主語は『僕』です。
私が何をしているかと言うと『要点』を他人にもわかりやづいようにまとめているのです。
この歌詞の要点は『僕はきみに愛されたい』です。
最初の歌詞を見て「要点は何ですか?」とテストに書かれていたら、絶対に外せない言葉と主語、目的語を抜き出す事になります。
えっと…
ここで勘違いしてはいけないのが、「なんとなくこうだと思う」や「これが要点なんじゃないかな?」と抜き出すのは完全に間違いです。
(*'▽'*)ワラワラ
これはね、論を組み立てる基礎力の話です。
感性を磨くなら間違いではありません。
次に、ちょっとややこしい歌詞を引用したいと思います。
久保田さんが若い頃に歌っていた歌君をずっと想っていたよという曲を弾き語りしている人がいたので、その曲を使います。
会えなくて苦しい日々が
僕の心を引き裂いていく
何もかも忘れちまえば
らくになるのに、それができずに
要点を掴みにくい歌詞なのに、この先は情景に入ってしまうという…
論理的に考えるのには、出だしから抽象的っぽいものを選びました(笑)
繰り返しの言葉もみつかりませんよね。
会えなくて苦しい日々が
僕の心を引き裂いていく
何もかも忘れちまえば
らくになるのに、それができずに
[1]会えない日々が苦しい。
[2]苦しい日々が心を引き裂く。
[3]忘れられたららくになる。
[4]忘れる事ができない。
…同じように繋がる言葉をピックアップします。
これは因果関係を羅列した歌詞になります。
ですから要点は『きみが忘れられないから僕は心が苦しい』です。因果関係を簡潔にまとめたものが要点になります。
理論的に捉えて意見や考えを構築するには、当てずっぽうに答えを出してはいけないのです。
クイズでは無いので(笑)
速読ができる人というのは、超能力のようなおかしな手法でなければ(話題はその手の速読を信じていません(笑))要点のピックアップが上手い人なのです。
ですから、その文章をパッと見た時に、要点だけをピックアップできる。つまり論理的に文の固まりを眺めている事になります。
要点を捉えているので、無駄な情景や背景も、要点に繋がる語だけを拾えているのです。
実は馬鹿なのに先に進みたがる人は、これがわからないのに要点を掴んだ気になっている『早合点』タイプに属します。
人の話を最後まで聞かずに「はいはい、要はこういう事でしょ?」と先走って、ちょいちょい間違える人ですね。
一方で論理的に捉える事ができる人は、同じように最後まで話を聞かなくても正しく動けるできる人なのです。
速読を習得したい人は、読書量を増やしたいのでは無く、論理的に物を捉える訓練になるからしていると言えます。
何故なら、速読は読書に不向きだからです(笑)
本を1冊買う事で味わえるものは、ほとんど得られません。
『要するに著者が言いたいのはこれだ』『要は、犯人はかれこれのトリックを使って完全犯罪を仕立てたのだ』という事はわかりますが、推理を楽しんだり、説得されたりしないのです。
全てが論理的に淡々と、速やかに済んでしまいます。
論理的に考える事が苦手な人は、国語を勉強し直す必要がありますが、速読力を鍛えるという訓練でも、相応の効果を得られます。
私は一般人よりも速く読むまではできますが、速読家のスピードでは読めません。
それってつまりあれかもです。
論理的に物を考えるのが、あまり得意ではないと(笑)
そういう事なのかも(エヘヘ